せがいの家
2階梁が跳ね出(せがい)し、遠州地方特有のノキバ(軒下空間)をつくる、同時にファサードに陰影ができ表情を豊かにする効果を期待した。
1)地元の木を使った木の家。
2)前庭を菜園とするが、居間食堂から眺められて、かつ自由に出入りしたい。
3)寝室が寒かったので、暖かい寝室にしたい。
4)エコポイントの取得。
木の扱いに慣れていたので。
・地元の木を使った木の家づくりの要望には、木の調達に設計者がコーデイネーター(伐採、出材、造材、製材、発注)として住まいづくりに関わってきた経験からスムーズに応えられた。
・1階の居間と外との間に三和土の土間を設け、玄関や菜園に直接出入りできる中間領域とした、一方ここは太陽光のダイレクトゲインを土に蓄熱し居住域との温熱的バッハゾーンとなればと思ったがそこまでではないようだ。
・土間を含む居間の上部は吹き抜けを設け、この吹き抜けに寝室が面しているので、冬季、薪ストーブの輻射熱(土壁なのでより効果的)の効果で夜も寝室は暖かく要望にも応えられている。
・エコポイント取得が希望、Q値=2.65、η値=0.05と外皮性能確保(地域区分6・Ⅳb)
・退職を機に故郷で暮らそうと考えていました。この場所は実家とは少し離れていますが、環境と生活の便利さが気に入りこの地を終の棲家と決めました。
・東京ではマンション暮らしだったので、庭のある暮らしが望みでした。
庭とのつながりや薪ストーブにあこがれていたこともあって、土間のある、それから通風や日当たりを最優先に、コンパクトな暮らしを希望しました。
・“土間のある居間は、通風、日当たりもよく、一番好きな場所ですね”
・“特に天気の良い冬の日は温室のようで、セーター無しで過ごせます”
・“2階の書斎コーナーは、窓からの眺望も素晴らしく、使い勝手も良く、吹き抜けのあるオープンなスペースで気に入っています”
・“薦められた土壁や三和土の土間は、断熱効果も良く、梅雨時でも室内の空気がカラットしているし、真夏に外出先から帰宅しても、むっとする熱気がなく不快感がありませんね”
・“また、マンション暮らしでは冬場の結露に悩まされたが、ここでは窓ガラスの結露もありません”
・“無垢の桧の床は、フローリングのような冷たさがなく、少しオーバーですが、真冬でも素足で生活できるって感じです”
居間から土間方向を見る
土間から居間・食堂を見る
居間から和室
2階書斎
玄関
三和土、叩き(施主+職人)